世界には200近い自動車ブランドがあると言われている。試しにWikipediaで現在も活動している自動車メーカー及びブランドを調べたところ、少なくとも195の名前が見つかった。
一方で、日本に本拠を置く自動車のブランドは光岡自動車を入れて10程、日本国内で活動している海外ブランドは30と少しとなっている。
これが多いか少ないかは別として、日本国内に看板を持たないブランドが150もあることになる。
さらに、国内に販売代理店を持つブランドでも日本では正規販売をしていない車は数多くあるはずだ。
日本再進出を図る各社
さらに最近の自動車ニュースに目を向けてみる。
オペルとヒュンダイが2021年後半に日本再上陸する。
オペルは第一次世界大戦以前から存在するドイツのブランドで、WW1前後ではメルセデス・ベンツと並ぶ自動車メーカーだった。
戦後、ヨーロッパの不況とアメリカの好景気が重なり、ゼネラル・モーターズの子会社となったり、第二次世界大戦後にフォルクスワーゲンに押されるなどして衰退、紆余曲折を経てフランスのグループPSA(プジョーやシトロエンその他の集まり)が買収している。
日本では、最後はヤナセグループが代理店となり、オペル製品を輸入・販売していたが、これもオペルの日本での商品力の弱さや信頼性の低さなどから、次第に縮小、最後は終了された。
ヒュンダイはオペルよりは遥かに新しい企業だが、2001年に日本初進出を果たすも、2009年には撤退している。
日本国内において、韓国車には外国車であるというプレミア感を持たせづらく、同価格では機能性の高さで日本ブランドと対抗していたものの、サービス拠点の少なさや外国車の品質面への信頼の低さをカバーできる程のものでなかったため、販売数は振るわなかった。
日本は特殊なのか
日本での販売期間や販売数ではオペルが遥かに長く多いが、今のグローバル市場では圧倒的にヒュンダイの方が巨大だ。
このあたりに日本の自動車市場の特殊性が垣間見れる気がする。
車そのものについて言うなら、ハンドル位置は少数派の右で、さらにウインカースイッチとワイパースイッチに至っては日本固有の位置にある。
その他、塗装の品質やいわゆる”おもてなし機能”が諸外国に比べて重視される傾向があると聞く。
それらを踏まえて、ヒュンダイやオペル、あるいは日本進出を検討すらしていない自動車メーカーやブランドへの見識を広げることは、そのまま異文化との接触であり、その地域への理解にもつながるかもしれない。
自動車好きとして、そういった全く新しい車種を知ることは日本車のレベルを再確認できたり、海外専売車への思いが強くなるかもしれない。
そういった願いを込め、国内では触れられない日本未発売車を記録していく。
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